クラミジアとはどんな病気か

病気の概要

クラミジアは性交渉によって感染する性感染症の1つで、現在では最も患者数が多い性感染症となっています。症状は非常に軽く、自覚症状を認めないこともほとんどですが、放置すると子宮外妊娠や不妊症の原因になります。

感染が拡大している原因として、他の性感染症と比較して症状が軽いことが挙げられます。このために感染していることに気が付かないまま性行為を繰り返すことで、クラミジアが流行してしまうのです。

病気の治し方について

クラミジアは抗菌薬の内服によって治療します。自然治癒はしません。

クラミジア菌は細胞内寄生菌と呼ばれる種類の菌で、その名の通り私たちの細胞の中に潜んで増殖します。このため、抗菌薬を選択する時は、細胞内に入り込み、かつ細菌にのみ作用するタイプのものを使わなければいけません。

どんな薬があるのか

細胞内寄生菌に有効なタイプの抗菌薬には、マクロライド系、キノロン系、テトラサイクリン系があります。クラミジアの治療では主に、マクロライド系の「ジスロマック」や「クラリシッド」、キノロン系の「クラビット」が使われています。

クラミジア菌に有効である点はいずれも同じですが、用量や服薬期間、副作用が異なるので、通販や個人輸入で使用する際は、薬の特徴を理解しておくことが大切です。

病気の症状について

クラミジアの潜伏期間は2~3週間で、感染からしばらくしてから発症します。

性器クラミジア

男性の場合

排尿時、尿道に灼熱感や排尿痛が生じ、陰茎から水っぽい分泌物が出ることがあります。また、陰茎の先が赤くなり、かゆみが出てくることもあります。

クラミジア菌がさらに増殖すると、陰茎を通って精管や前立腺、精巣上体まで感染が広がっていきます。症状は軽度ですが、発熱や陰嚢痛がみられることもあります。精巣上体炎では、赤く腫れ、押すと痛む圧痛がみられることもあります。

精巣周辺で炎症が続くと、精子の産生に影響を与え、無精子症の原因になります。

女性の場合

発症初期は、自覚症状はほとんどありません。

クラミジア菌は子宮頸部の細胞に侵入し、増殖します。このとき粘膜に軽い炎症が起こるので、水っぽいおりものが若干増えることもあります。しかし、色や臭いは変わらないため、見過ごしてしまうことが多いようです。

クラミジア菌が子宮頚管から子宮内、卵管内と侵入していき、そこで炎症を起こすと、ようやく軽い下腹部痛や微熱、違和感、性行時の痛みなどの症状が現れるようになります。しかし、症状は軽度なために自覚できない方も少なくないようです。

卵巣と子宮をつないでいる卵管に炎症が起こると、卵子または受精卵の通過障害が起こります。受精卵が子宮まで運ばれずに卵管で着床してしまうと、子宮外妊娠となり、大量出血の原因になります。

また、炎症を繰り返すと卵管内に癒着が出来てしまい、精子の通り道が塞がれてしまいます。すると受精することが出来なくなるので、不妊の原因にもなります。

咽頭クラミジア

クラミジアは性器だけでなく、のどの粘膜にも感染します。症状はやはりほとんどなく、軽いのどの痛みがみられることもあるという程度です。

しかし、オーラルセックスを行えばいずれ性器に感染し、子宮外妊娠や不妊の原因になるということは理解しておきましょう。

病気の原因・感染経路について

原因菌はChlamydia trachomatis(クラミジア トラコマティス)菌という細菌です。人の細胞の中でしか生存できない菌なので、空気感染や飛沫感染はしません。感染経路は粘膜間の接触によるもので、のどの粘膜や精液、膣分泌液などを介して感染します。

再発・予防について

クラミジアは、適切な量の服薬を適切な期間続けることで完治する病気です。逆にいえば、正しく治療されない場合は感染が続き、そして症状が軽いために自覚できません。

再発予防には、パートナーと一緒に治療を行うことが重要です。一方が治療しても、もう一方が感染していれば、またすぐに病気をもらってしまいます。これをピンポン感染と呼んでいます。完治のためにはパートナーと同時に治療を行い、その間性行為を控えることが必要になります。そして、予防のためには不特定多数の相手との性行為は避け、コンドームを必ず着用するようにしましょう。

2016/08/22