「ジスロマック」クラミジア治療での解説とレビュー

ジスロマックの概要

ジスロマックは幅広い感染症に有効な薬であり、咽頭炎や扁桃炎、肺炎、尿道炎、子宮頚管炎など、様々な診療科の疾患にわたって抗菌作用を示します。また、抗炎症作用もあり、中耳炎や歯周組織炎などに対しても使用されます。クラミジアの治療では第一選択薬として使われており、治療効果の高い抗菌薬です。

ジスロマックの飲み方

1000mgを1回服用します。

錠剤には250mg、500mg、1,000mgの3種類ありますが、合計1000mgになるよう、250mgでは4錠、500mgでは2錠、1,000mgでは1錠を服用します。

1回の服用で効果が1週間ほど続くので、飲み忘れや薬の中断の心配をなくすことができます。

ジスロマックの特徴

マクロライド系に属する抗菌薬の中でも新しい薬です。従来のマクロライド系の薬は、胃酸によって薬の効果が落ちてしまうという欠点がありましたが、その点が改善されて、より吸収されやすくなりました。また、薬の効果時間が延長できるようになり、これまでは1日2回、7日間服薬が必要だったものが、1回のみの服薬で同様の効果を得られるようになりました。

また、胎盤への移行がなく、妊娠中でも使用できる安全な薬となっています。

ジスロマックの効果

有効成分はアジスロマイシンで、抗菌薬のうちマクロライド系に属します。マクロライド系は細菌のタンパク合成を阻害することで、静菌的に働きます。タンパクが作れなくなると、細菌は発育することができません。この弱った状態の菌を、もともと身体に存在する免疫細胞が貪食、殺菌します。つまり、薬自体の効果で殺すのではなく、細菌を弱らせて自分自身の免疫力で細菌を殺すのです。これを静菌作用と呼んでいます。

原因菌を死滅させることで、腫れや発赤、痛みなどの症状を抑えます。

本来は殺菌作用をもつクラビットなどのニューキノロン系の抗菌薬の方が効果は高いのですが、抗菌薬は長く使用するにつれて耐性菌が出現してしまい、効き目が弱くなってしまいます。このため、現在ではマクロライド系の中でも新しい抗菌薬であるジスロマックの方が効き目がよく、クラミジアに対しての第一選択薬となっています。

ジスロマックの副作用

副作用は少ないことで知られている薬ですが、一般的に抗菌薬でみられる副作用として、吐き気や胃痛、下痢などの胃腸症状が生じることがあります。また、アレルギー症状として発疹やかゆみなどが現れることもあります。

この他、報告されたことのある重い副作用として、不整脈や肝障害、大腸炎、血液障害、皮膚障害などがあります。

服用の注意点

胃薬との併用により、吸収が悪くなることが知られています。また、免疫抑制剤(シクロスポリン等)や抗血栓薬(ワーファリン等)、強心薬(ジゴキシン等)などと併用した場合は、逆に作用が強くなってしまいます。このため、飲み合わせには注意が必要です。

また、1回の服薬で効果が持続するということは、欠点として考えると、一度服薬すると体質に関わらず体内に長期間留まることになります。過去にマクロライド系を使用してアレルギー症状が出たことがある方、重度の肝障害がある方は注意が必要です。

参考:性感染症 診断・治療 ガイドライン 2011 - 日本性感染症学会

2016/09/10