「ミノマイシン」クラミジア治療での解説とレビュー



ミノマイシンの概要

ミノマイシンはテトラサイクリン系に属する抗菌薬で、幅広い細菌感染に対して用いられています。クラミジアなどの性感染症でみられる膀胱炎、尿道炎、前立腺炎、子宮内感染の他、皮膚感染症や骨髄炎、扁桃炎、肺炎、中耳炎、ものもらいなど、非常に多くの感染症に有効です。この他、ニキビの治療やリウマチの治療薬としても知られています。

クラミジアに治療には、より有効で服薬期間も短く済むジスロマックが第一選択薬となっています。このため、現在ではミノマイシンはあまり使われていませんが、ジスロマックを含むマクロライド系の抗菌薬にアレルギーを持っている場合は、選択されることもあります。

ミノマイシンの飲み方

1日2回朝・夕に100mgずつ、合計200mgを服用します。

錠剤には50mg、100mgの2種類あります。50mgの場合は1回2錠、100mgの場合は1回1錠の服用となります。

服用期間は7日間です。

ミノマイシンの特徴

テトラサイクリン系には、ミノマイシンの他、ビブラマイシン、アクロマイシンなどの種類があります。これらと比較すると、ミノマイシンは4倍の抗菌作用をもつといわれています。このため、テトラサイクリン系の中ではミノマイシンが第一選択薬となっています。クラミジアの治療においては、より効果のある薬が開発されたために現在ではあまり使われませんが、このような抗菌作用の強さから、最近ではニキビの治療薬として活躍しています。

ミノマイシンの効果

ミノマイシンはテトラサイクリン系に属する抗菌薬で、有効成分はミノサイクリンです。

テトラサイクリン系の抗菌薬は、細菌のタンパク質の合成を阻害することによって、発育を妨げ、細菌を増殖させないようにすることで次第に死滅させていきます。

原因となる細菌を死滅させることで、腫れや発赤、痛みなどの症状を改善させます。

ミノマイシンの副作用

副作用としては、めまいや頭痛などの頻度が高くなっています。この他、胃の不快感や吐き気などの胃腸症状も報告されています。

頻度は下がりますが、かゆみや水ぶくれなどの皮膚障害、関節痛や顔に蝶型の紅斑がみられるSLE様症状、発熱や倦怠感、しびれを引き起こす血管炎などが生じることもあります。

服用の注意点

ミノマイシンはミネラルと結合して吸収を抑えてしまうことがあるため、カルシウム剤や鉄剤、またはアルミニウムやマグネシウムなどを含む胃腸薬を服用する際は、2時間以上間隔をあけるようにしてください。

また、血液を固まりにくくする抗凝固薬(ワーファリン)、心臓の収縮力を強める強心薬(ジゴキシン)、抗がん剤や抗リウマチ薬として使われるメトトレキサート、血糖降下薬であるアマリールなどと併用すると、作用を強めてしまう場合があるため注意が必要です。

錠剤が胃まで届かずに食道で止まってしまった場合、食道炎を生じることがあります。服用の際は少し多めの水で飲んだ方がよいでしょう。

また、妊娠中、授乳中使用は控えてください。

小さな子供に使用する場合は、歯に黄色い色素が沈着してしまうことが知られています。歯の成長期の段階で使用する際は、注意が必要です。

ミノマイシンの薬一覧

ミノマイシンはジェネリックが豊富に出ており、個人輸入代行業者で購入が可能となっています。

アカミン50(Akamin)50mg 詳細を見る
ディバイン(Divaine)100mg 詳細を見る
アポミノサイクリン(APO-Minocycline)100mg 詳細を見る
ミノーズ(Minoz)100mg 詳細を見る
ミノシン(Minocin)100mg 詳細を見る
ミノシン(Minocin)50mg 詳細を見る

2019/04/08