商品解説

レボクインと同じ成分の薬はどんなものがあるか

レボフロックスと同じ成分の薬はいくつかあります。

含まれている有効成分を見ながら、どんな薬があるか見ていきましょう。

レボフロックスの有効成分はレボフロキサシン

まず、レボフロックスに含まれている有効成分は「レボフロキサシン」という成分です。

このレボフロキサシンは、簡単に言うと対象となる菌の細胞のDNA複製を阻害します。

DNA阻害というのは細胞分裂のようなもので、菌が繁殖していくうえでは、この細胞分裂が欠かせません。

細胞分裂が阻害されると、菌が繁殖できなくなり、いずれは死滅していきます。

この一連の働きによって感染症の菌を死滅させるのが、このレボフロキサシンの働きです。

感染症の菌を死滅させる薬は非常に多くの種類がありますが、このレボフロキサシンは「ニューキノロン系抗菌薬」と呼ばれる種類のひとつとなります。

レボフロキサシンが含まれる薬一覧

レボフロキサシンが含まれる薬には以下のようなものがあります。

  • クラビット
  • レボクイン
  • レボフロックス
  • レフロキシン
  • レボフロキサシン(第一三共エスファ株式会社)
  • レボフロキサシン(田辺薬品株式会社)
  • レボフロキサシン(コーアイセイ株式会社)

レボフロキサシンは日本の第一三共という株式会社が製造した薬で、最初に承認を受けた国も日本です。

その時の薬の名前が「クラビット(Cravit)」でした。

レボクイン(Levaquin)というのは、このクラビットをアメリカで販売する際につけたブランド名です。

つまり、クラビットとレボクインは、同じレボフロキサシンが含まれている薬で、名前は違うものの両方ともジェネリック医薬品ではない「先発薬」となります。

それ以降は、インドのジェネリック医薬品会社などが様々なレボフロキサシンのジェネリックを製造しました。

それがレボフロックスやレフロキシンという薬です。

一方で、この薬が日本で発売されたのは1993年と、非常に古くから存在している薬です。

そのため、すでに成分の特許も切れており、インドのジェネリックではなく、日本の会社もジェネリックを製造して販売しています。

それらはすべて「レボフロキサシン」プラス「会社名」という名前がついており、例えば田辺薬品、コーアイセイなどの会社が製造しているジェネリックは「(タナベ)」「(イセイ)」といった略称が付いています。

様々な経緯でレボクインと同じ成分の薬が作られていますが、基本的にはすべてレボフロキサシンが入っている、同じ有効成分の薬です。

レボクインの対象となる感染症は何か?

レボクインのレボフロキサシンは、原因となる菌が効果を発揮できる菌の種類であれば、様々な症状に対して利用されます。

一般の人でも聞いたことがあるような病気で言うと、肺炎や特定の胃腸炎、喉頭炎、扁桃炎、尿道炎など、が挙げられます。

非常に種類が多く、一般の方が知らないような感染症も多く含まれています。

一方で、淋病という性感染症もこの対象の病気に挙げられることがありますが、注意が必要です。

なぜなら、日本の淋病菌はすでに7割近くがこのレボフロキサシンが含まれているカテゴリーの「ニューキノロン系抗菌薬」に対して耐性を持っているからです。

ごく最近まではまだ使われていたこともあり、また地域特性や菌の耐性の状況など、様々な理由でこのニューキノロン系を使う場合もあることから、淋病治療には「レボフロキサシン」という考え方が紹介されていることを見かけることが多々ありますが、2016年に発表された性感染症学会のガイドライン上でも改めて、このニューキノロン系抗菌薬による淋病治療が否定されています。

感染症は菌が耐性を付けていくことが多く、薬自体が廃止されて、新しい薬に取り替わったりすることがあるので注意が必要です。

定期的に性感染症学会からガイドラインが発表されて、最新の治療状況やそのガイドラインは策定されていますが、刻一刻と変化していくのが感染症治療の難しいところでもあります。

上記に挙げた薬のリストには、確かにレボクインと同じレボフロキサシンが含まれています。

しかし、そのレボフロキサシン自体が効果がある感染症かどうかは、医師に相談して確認してもらう必要があるでしょう。

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